茶の湯指物

山田嘉丙

指物は、クワ、ケヤキ、キリ、スギなどの天然素材の木目が美しく見えるように、木の接合部の加工だけで板を組み合わせて作られた和家具などです。何十年も大切に使われ続ける事で、味わいや深い渋みを帯びて育っていく特別な伝統工芸品です。将軍家、大名家などの武家用、徳川中期以降台頭してきた商人用、そして江戸歌舞伎役者用(梨園指物)として多く作られ、今日に至っています。材の厚みは極力薄く、最低限の金具しか使用しない、過度な装飾を排除した意匠デザインは、流行に左右されない価値を生み、ライフスタイルが多様化した現代でも注目されています。

略歴

1942年
浅草生まれの深川育ち
1957年〜1959年
2代目の父の元で指物師修行
1961年
東京都立工芸高等学校卒業
1964年〜1973年
大岡山建築設計研究所勤務
1971年
一級建築士免許取得
1973年
指物師として再修行開始
1982年〜2012年
東京都立足立技術専門校木工 技術科講師
1984年
「茶の湯指物 千匠」号・山田嘉丙として独立
1985年
江戸指物協同組合に入る
1986年
江東区無形文化財登録
1986年〜2012年
東京都立品川技術専門校木工 技術科講師
2000年
経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定
2005年
東京マイスター認定
2012年
東京都伝統工芸士に認定
2006年〜現在
東京都立工芸高等学校 インテリア科市民講師

 

ものづくりについて

祖父、父の後を継ぎ、3代目の茶の湯指物師として約50年。江戸千家(池之端)川上宗雪宗匠をはじめ各流派の先生がたのお世話になり今日に至っています。現在では、江戸指物の組合にも属し各種の和家具も制作しています。古い直しや特注のあつらえもしていますのでお気軽にご相談ください。

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